今年初めての座禅会。今日は本堂に座らせていただき、新たな気持ちで足を組む。無我の境地には程遠く、頭の中は「かぎやで風」の音色が。だんなに言ったらあきれられる。なんでそこまでのめりこめるのか、と。自分でも知りたい。誰か教えてください。
 座禅の後の歓談のときに今年の抱負をひとりひとり話す機会があった。「一日一日静かに、大切に生きたい」「仲間のお墓参りを全国回ってやってきた。あとはアメリカへ参るのを残すのみそれが今年の目標」「素直に人の話が聴けるようになりたい」「地域に目を向けてボランティアに励みたい」・・・私より20以上年配の方がほとんどなので、その一言一言にどの方も重みがあった。

 歓談の後、お茶碗をいっしょに洗いながらお話した、日本舞踊を極めていらっしゃるおばさまは「昨日も30人くらいにお茶をお出しして(もちろんお抹茶)、お饅頭も作って持ってったのよ」・・・ここにも母に負けないエネルギー過多の人がいた。一月の末に全国のなんとか流の踊りの師範級の方が一同に会しての舞台があるそうで、稽古も大変だとか。「一年後にこの舞台、っていう目標があるとそれに向けて気持ちも体調も準備していくのよ、健康でなきゃやっていられないから日々の生活も自然と律するし、一日の3時から4時は稽古の時間って決めているから何があってもその時間には帰ってくるくらいの厳しさは自分に課してるのよ、病気している暇はないわね。なにしろ続けていく、って大変だけれど続けるからそれなりの成果は自分の中に作られるのよ」 
 たった5分ほど話しただけだったが、ここでも私にとって何かを得た気がした会話だった。