このごろ旅行に行って太った、ほっぺがまんまるなのがイヤだ、太ももが太いのがイヤだ、そばかすがあるのがイヤとなにかにつけて言う娘。自分が思うほど人は思っていないのよ、と言ってもやっぱり私も娘くらいのころ同じように悩んでいたから、その気持ちはよくわかるんだけど。
 北海道からの帰りの電車の中で前の席に座った高校生くらいの親子連れがいた。女の子は目がパッチリしているわけでもなく、ニキビがいっぱいなんだけど原田知世タイプの顔立ちで笑顔がとってもかわいい。娘にあとで「あの子かわいかったよね」というとやっぱり同じ印象を持ったらしくうなずいていた。「きっとあの子にしたらニキビをすごーく悩んでいたりするかもしれないけど、他人からみればそんなこと気にならないよね」、というと「・・・まあね」とボソッと答えた。
 自分の価値観(劣等感)と人の価値観って違うのよ、娘に言いながら自分にも言い聞かせていた。