ジョギング 40分

母の還暦祝いに泊まったホテルから、私の母校の高校まで走って15分。考えたら短大の頃、部のOBとして訪れた時以来、十数年ぶりに正門の前に立った。校舎はあいかわらず古びていて、その当時もボロボロだった部室のあったプレハブはさすがになくなって、同窓会館というものが立っていたが他はあまり変わらず、高校の敷地の外周を部活の最初にダッシュで走らされたことや、授業の自習の時間は裏門から抜け出してセッタ履きのままコロッケを買いにいったことなど、思い出がわーっと吹き出してきて、ホテルに戻るまで高校生に戻った気分でいた。
ホテルと高校がこんなに近いことを、深く考えずにいて、朝走り出して気づきおもいがけず過去にタイムトリップした。そうだ、来年の春で卒業20年。部の友達と10年後に会おう、そしてその時また10年後ね、と別れて10年だ。春、また来るね、と高校を後にした。