ぼくらはひとに
褒められたりけなされたりして
びくびくしながら生きている。
自分がひとにどう見られるか
いつも気にしている。しかしね、
そういう自分というのは
本当の自分じゃあなくて、
社会にかかわっている自分なんだ


もうひとつ
天と地のむこうの道(タオ)に
つながる自分がある。
そういう自分に戻れば
人に嘲られたって褒められたって
ふふんという顔ができる。
社会から蹴落とされるのは
怖いかもしれないけれど
タオから見れば
社会だって変わってゆく。だから
大きなタオの働きを少しでも感じれば
くよくよしなくなるんだ。
たかの知れた自分だけれど
社会だって、
たかの知れた社会なんだ


もっと大きなタオのライフに
つながっている自分こそ大切なんだ。
そのほうの自分を愛するようになれば
世間からちょっとパンチをくらったって
平気になるのさ。だって
タオに愛されてる自分は
世間を気にしてびくつく自分とは
別の自分なんだからね。


社会の駒のひとつである自分は
いつもあちこちで突き飛ばされて
前のめりに走ってるけれど、
そんな自分とは
違う自分がいると知ってほしいんだ。


加島祥造「タオー老子」(「いまを生きる知恵」中野孝治著)

老子なんて読んだことないけれど、
道なんてなんのこっちゃわからないけれど
ぱらっと読んだだんなの借りてきた本でこの詩は心に残りました。